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映画「女帝[エンペラー]」の中国史メモ&色彩イメージ

 舞台は西暦907年、五代十国の時代。
五代十国とは、唐が崩壊し、宋によって統一されるまで約60年間の群雄割拠の時代です。
 世界史の教科書を見ると、「節度使:北方民族の進入に備えておいた、節度使の朱全忠が唐を倒して五代が始まる」とあり、黄暁明が命じられた幽州節度使は現在の遼寧省・河北省北京市西南辺りで、確かに冬は寒そうな地域です。
 五代(後梁、後唐、後晋、後漢、後周)
 十国 (呉、南唐、前蜀、後蜀、荊南、楚、呉越、閩、南漢、北漢)
で、皇子ウールアンが隠遁していたのは南の呉越で、人質交換相手国である北方の契丹(後の遼)がお隣で、イン宰相一族が三代続いて帝に仕えたとなると、五代王朝の後梁、後唐辺りになるのかな。
 ちなみに後梁で、朱全忠→友珪(実子)→友貞・末帝(弟)が暗殺により代替わりしており、末帝は晋との戦いに敗れ自死し滅んだという史実はあります。なので、親兄弟による権力争いというのは、実際にあったようですね。もっとも後梁は中原に位置しており、北方には晋の国があるので、映画の位置関係とは異なるかな。参考文献「中国歴史紀行第3巻 隋・唐」

 この映画で先帝の甲冑が置かれていたのは白い部屋でしたし、皇子ウールアンはいつも白い衣装を着ており、中国では白が喪の色なんだそうな。そういえば、韓国もそうですよね。日本で白と言えば、私は花嫁さんのイメージがあります。一方中国での婚礼は赤色。中国では赤は幸運を暗示し、白は死を象徴するんだそうな。

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黄暁明」カテゴリの記事

コメント

初めまして、冬木夕と申します。
私も先日、『女帝 エンペラー』を観賞しました。
黄暁明は映画で初めて見たのですが(主要人物なのに公式サイトに載っていませんでしたから……)、イン・シュンというキャラクターが好みだったせいもあり、気になる俳優になりました。
こちらで色々と記事が載っていて、とても嬉しかったです。

ところで、日本も前近代は白が喪の色だったのですが、近代になって西洋の影響で黒になったそうです。
時代背景や文化にも目を配ってみると、発見があって興味深いですよね。

長々と失礼しました。
宜しければ、これからも拝見させて頂きますね。

投稿: 冬木夕 | 2007年6月14日 (木) 10時23分

冬木夕さん、はじめまして!
イン・シュンに興味を持たれたとはなんだか嬉しいです。(^^)
どこかで、この映画はもっと長かったのを
今の時間まで短くしたという記事を見かけたような気がするので、
そこではもっとそれぞれのキャラを掘り下げていたのでしょうか。
ディレクターズカットでDVDを発売してほしいです~。

日本も前近代は白が喪の色だったのですね。
物語からあれこれ背景を辿っていくと、
今とは違う感覚や文化だったりして面白いです。
よろしければまた遊びにいらして下さいね。

投稿: 沙緑潤 | 2007年6月14日 (木) 21時19分

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